FXにおける流動性リスクの恐ろしさ
FXの取引をする際には様々な分析が必要となります。細かく分析をして予想通りに為替レートが動けば必ず稼ぐことができるのかというと、そうではありません。為替レートが動いたとしても、約定しなければ稼ぐことはできないでしょう。これは当然のことと言えば当然のことです。
ドルやユーロなどの主要通貨は常に取引が行われていますから、注文を出せば約定するのが普通です。ドルやユーロが取引できない状態と言うのは、恐らく世界の金融市場が崩壊に向かっているようなときですから、あまり心配する必要はありません。しかし、もともと取引量の少ない通貨の場合、ちょっとしたことで取引ができなくなることがあります。例えば、日本では高いスワップポイントを得られるトルコリラや南アフリカランドが人気を集めていて、個人投資家の中にも取引している人も多くいるでしょう。
これらの通貨は世界的に見てもそれほど取引のニーズがありません。また、これらの国は産業が充実していないために、何かがあったときに取引できなくなることもあります。これは最も恐ろしいことで、損失が発生したときに損切りしようとしても、それができなくなってしまうわけです。損切りができないまま損失が拡大していく状態を画面でみながら何もできないという状態は、FXでは最も恐ろしい事態です。
ですから、特別な理由がないのなら、FXでは主要通貨を取引の対象としておく方がよいと考えられます。例えばドルやユーロ、ポンドあたりが低リスクです。